Criteria
何が通り、
何が通らないか。
このページは、申し込む前に「何が通り、何が通らないか」を読めるようにするためのものです。事前のレビューでお返しするのは記録です。承認や認証ではありません。 どの文書のどの版を、どの範囲で読み、何を指摘したかを書いた記録をお渡しします。事後点検では、結果により、点検の記録か、いま取るべき手当を書いた書面をお返しします。
ここに書いたのは、主な判定の基準を申し込む前に確かめるためのものです。実際の区分は、提出された計画票と設問表を判定の全項目に照らして決めます。満たしていない箇所は、どこをどう直すかを添えてお返しします。
Scope
1. 受け付ける調査と、受け付けない調査
受け付けるのは、小学生から高校生までの探究学習者が、人を対象として行う社会調査の計画です。ウェブアンケート、紙のアンケート、インタビュー、観察、公開されているデータの二次利用が対象です。判定で読むのは、計画票と、フォームから当社が作る設問表の2つです。 依頼文や募集文、同意の説明、答えの扱い方は、計画票に書いていただいた内容として読みます。中心は高校の探究学習ですが、中学校の総合的な学習の時間や小学校の自由研究でも受け付けます。
お申し込みは、代金をお支払いになる方のお名前で受け付けます。調査をする本人が18歳以下で高校卒業前の場合は、保護者の方のお名前に限ります。
次に当たる調査は、このサービスでは受け付けません。 該当するか分からない場合はお申し込みの前にお問い合わせください。お申し込みの直後に当社が確かめてお知らせすることもあります。
アンケートの版を分けて、内容を比べる形はお受けします。 版 A と版 B で設問の言い回しを変えて回答を比べるような形です。どの版でも、答える方に生じる負担や不利益の最大値は「質問に答えること」に収まるためです。
学校や塾がどれだけ支えてくださっていても、お申し込みが個人であれば、個人向けで受け付けます。授業の課題として行うかどうか、授業時間内に行うかどうかは、判定に用いません。学校の名簿を使って配ることも、受け付けの判定には用いません(配り方の指摘としては見ます)。
すでに実施した調査についても、事後点検として受け付けます。 事前にレビューしたことを示す記録ではありません。点検で直すべき事項が見つかった場合は、いま取るべき手当をお返しし、記録は交付しません。料金は事前のレビューを超えません。事後点検の受付を開始する時期は、別途このサイトに掲示します。
What we read
2. レビューで見るもの
5つの見方で読みます。 どれも「答える方に何が起きるか」を見るためのものです。
2-1. 何を聞くか
設問の文面を読みます。答える方が、自分から話そうとしていないことを書かされる形になっていないかを見ます。
- テーマから説明できない設問が入っている。その設問がテーマのどの問いに答えるかを、1行で書けるか試してみてください
- 選択肢が一方に偏っていて、答えが引っぱられる
2-2. 誰が誰に聞くか
答える方が断りにくい相手か、断りにくい頼み方になっていないかを見ます。
- 同級生や後輩に頼む形になっている。断りにくさを下げる配り方をお伝えします
- 依頼文が学校名や先生のお名前で出ている。調査をする本人のお名前に改めていただきます
2-3. どこで、どう配り、どう回収するか
配り方と集め方を読みます。答えたくない人が、答えるかやめるかの二択にならないかを見ます。
- 教室で配ってその場で集めるので、答えなかったことが周りに見えてしまう
- 答えを誰が見るかが、依頼文に書かれていない
2-4. 組み合わせで誰か分かってしまわないか
答えた方のことを聞く設問(学年、部活、アルバイトの有無、成績など)を、かけ合わせて数えます。組み合わせの数に対して答えてくださる見込みの人数が少ないと、答えを見るだけで誰のものか絞り込める方が出ます。
- 名前を書かずに集めると言いながら、クラスと出席番号を取っている
- 自由に書いていただいた文をそのまま引用する予定なのに、引用の前に何をするかが決まっていない
2-5. 調査をするあなた自身の備え
答える方だけでなく、調査をする本人に何が起きるかも読みます。調査をする本人の負担については、設問を削るのではなく、備えを作る形で指摘します。 答える方に聞かない事項に当たる設問は、削っていただきます。
- 相談できる大人が書かれていない。受け付けは断りません。相談先の候補をお伝えします
- 調査を途中でやめられるかが書かれていない。何人に届かなければやめるか、やめた場合にどう仕上げるかを先に決めておいていただきます
Results
3. お返しする結果
3つの区分でお返しします。
赤は不合格という意味ではありません。赤になるのは、設問を直しても消えないものに限ります。配慮が要る事項のうち、聞き方を変えても聞けないと当社が定めているもの(第5章の別紙に書いてあります)に当たる設問、特定の方を名指しした評価、答えた方のことを聞く設問の組み合わせから1人に定まる場合や1つの組み合わせあたり2人より少なくなる場合、調査をする本人が答える方を評価する立場にある場合のように、直し方が計画の組み替えになるものです。1つの組み合わせあたり5人より少ない場合は、黄です。必須の設定を外す、依頼文に1文を足すというように1手で直るものは、黄にとどめます。
件数で足し上げることはしません。 黄が5つあることは、直すことが5つあるという意味であって、赤に上がるという意味ではありません。丁寧に書かれた計画ほど指摘は増えます。件数は計画の出来を表しません。
指摘には、どこをどう直すかを必ず添えてお返しします。
お返しする所見には、次の6つが入ります。
- 読んだもの(計画票と設問。あなたが書いた日、確認した日)
- 読んだ範囲と、読んでいない範囲
- 判定区分と、その根拠になった基底原則の条
- 指摘。「先に直すもの」と「直すとよいもの」の2段に分けて、1件ずつ書きます。分かれ目は「答えが集まったあとでは取り返せないか」です
- 交付日と Review ID
- この記録についての定型文
所見の全文は、調査をする本人にお渡しします。契約者の方には、本人へお渡しした事実をご連絡します。
No verdict
4. 判定をお返しできない調査
1つだけ、受け付けたうえで判定をお返しできない形があります。
被害や不調の経験を、経験した本人から語ってもらう調査です。
理由は、語っていただいたあとに起きることへの備えを、私たちも、調査をするあなたも、十分には持てないためです。設問を直しても、語った方に起きることは変わりません。ここだけは、設問を直す形の指摘ができません。
これは不合格という意味でも、計画に問題があると判断したという意味でもありません。 このサービスの枠組みでは判断をしない、ということです。
テーマそのものをやめていただく必要はありません。 このあと進める道が、3つあります。
1. 調査のやり方を変えて、もう一度出す。誰に、何を、どう聞くかを変えていただければ、通常どおり読むことができます。同じ主題でも、次の形であれば読めます。
- その経験をした方ではなく、学年全体や一般の高校生に、そのテーマについての意見を聞く
- 支援をしている団体の方、先生、研究者に、現場で見えていることを聞く
- 公開されている統計や報告を二次利用する
2. 学校を通す形にする。学校が調査の主体になる場合は、学校向けの窓口で別にご相談をお受けします。担当の先生にご相談ください。
3. 七夕研究所の個別のご相談を利用する。別料金で、高校生の探究としては高額になります。保護者の方や先生とご相談のうえでご検討ください。
料金は変わりません。 返金も追加のお支払いもありません。判断しなかった理由と、読んだ範囲を書いた記録は、そのままお渡しします。
Sensitive items
5. 配慮が要る事項
設問の中に、答える方に配慮が要る事項が入っていないかを見ます。 事項は22あり、7つのまとまりに分けています。
当たる設問があっても、削らなければならないわけではありません。 聞き方を変えれば聞ける設問がたくさんあります。事項ごとの「こう変えると聞けることがあります」は、配慮が要る事項のマニュアルに書きました。お申し込みのあと、計画票を書くときに読んでいただく用紙です。
Self-check
6. 申し込む前に、自分で確かめられること
次の8つは、お申し込みの前にご自分で確かめられます。 ここを直しておくと、指摘が減ります。
- 全部の設問を必須にしていませんか。答えたくない設問を飛ばせる形になっていますか
- 依頼文に、答えなくても困らないことを書いていますか。「答えても答えなくても、成績や学校生活に影響することはありません」の1文で足ります
- 依頼文に、途中でやめられること、答えたくない設問は飛ばせることを書いていますか
- 出身地を聞くなら、都道府県までにしていますか
- 答えた方のことを聞く設問をかけ合わせると、何通りになりますか。答えてくださる見込みの人数を、組み合わせの数で割ったとき、1つの組み合わせあたり5人以上になりますか。5人は、誰の回答か絞られにくくするために当社がいま置いている運用上の目安です
- 答える方に15歳以下が含まれるなら、年齢や学年を確かめる設問を置き、保護者の方が内容を見て同意する経路をつくっていますか
- 答える方に16歳から17歳が含まれるなら、年齢や学年を確かめる設問を置き、保護者の方が内容を知って、期限までに断れる経路をつくっていますか
- つらい答えが返ってきたときに、誰に相談するかを決めていますか
依頼文に書いておいていただきたいことは、6つです。実施者が誰か(名前、所属、連絡先)、調査のテーマと目的、答えるのにかかる時間の目安、なぜあなたに頼むのか、名前を出さずに集めるかどうかと、答えを誰が見るか、答えても答えなくても困らないこと、集めた答えを何に使い、どこで発表するか。この6つは、北海道北見北斗高等学校が2018年から公開しているチェックリストのとおりです。この6項目が欠けていると、指摘の対象になります。
Sources
7. この基準のもとにしたもの
この基準は、当社が置いた社会科学研究倫理の基底原則 vε(全11条)を土台に、米国の PPRA(学校で行う調査について、保護者の同意が要る8つの領域を定めた法律)、日本の個人情報保護法(第2条第3項)、厚生労働省「公正な採用選考」(面接で尋ねてはならない事項の一覧)、米国の雇用機会均等委員会(EEOC)の指針、兵庫県立神戸高等学校「人を対象とする調査・実験研究に関する倫理指針」、北海道北見北斗高等学校「研究活動における人を対象にした実験及び調査ガイドライン」を重ね合わせて作りました。この基準は、誤りうるものとして扱います(vε 第11条 訂正可能性)。新しい調査の方法や、社会の状況や、いただいた批判によって直すべき箇所が見つかったときは、理由を記録したうえで直します。直した場合は、このページを書き換えて日付を入れます。
この基準は 2026-09-22 時点の版です。変わることがあります。
料金とお申し込みの流れは 個人向け にあります。